- 雑誌の切り抜き文字が貼られた手紙が届きました。犯人を特定する方法はありますか?
この場合は、指紋鑑定が有効です。
雑誌を切り貼りするという行動から、指で多く触っていると思いますので、犯人の指紋が残っている可能性は高いです。
- 指紋検出に使用した紙幣はそのまま使えますか?
まずは銀行で交換することをおすすめします。
指紋検出した紙幣は、検出薬品の影響で、ほんのわずかに縮んでいます。
そのため、厳密には紙幣変造になってしまいますので、そのまま使用せず、銀行で新しい紙幣と交換してください。
- 自動車のハンドルから指紋は採れますか?
使い古されていなければ、指紋は採れる可能性があります。
ハンドルの素材は指紋が採れやすいのですが、仮に使い古されているとハンドルの表面に手の油の膜が張り、検出薬品が過剰に反応してしまうことで、指紋が採れない場合があります。
自動車の部品では、シフトレバーやカーナビ、ドアノブ、ルームミラーなどのほうが比較的よく採れます。
- 硬貨から指紋は採れますか?
素材的には指紋は採れます。
しかし、硬貨には凹凸があるため、ある程度強く握らないと指紋が残りにくいです。
- 煎餅から指紋は採れますか?
食品からの指紋検出は発想がございませんでした。煎餅の表面はザラザラしているので、指紋は採れないかと思います。
- 指紋は、凸凹しているところからでも採取出来ますか?
凹凸具合によります。
触ったときに凸凹の中に皮膚が接触しているならば、指紋は検出されますが、凹凸が深く、皮膚が触れていないと指紋線が寸断されて鑑定できる指紋は採取されません。
- 同じ箇所を触って使い続けている器具から指紋採取はできますか?
何度も触って、指紋が重なった部分は残念ながら鑑定ができません。
実際には、2つの指紋がぴったりと重なる事は少ないので、重なっていない部分で鑑定を進めることが多いです。しかし、その面積が少ない場合は、鑑定が進められません。
- 文書から指紋を検出した場合、文書にシミができたり、インクが滲んだりしますか?
検出後の用紙には、検出試薬による反応色が残ることはあります。
また、ボールペンで書かれた文字がある場合は、若干ながら画線が滲む場合がございますが、文字が読めなくなったりする事はございません。
- 数年前に書かれた手紙から、指紋の検出は可能ですか?
紙の場合、保存状態が良好であれば、10年程度は指紋が残ることがあります。
ただし、直射日光があたる場所や湿度が高い場所で保管されていた場合は、指紋が消滅してしまっている可能性があります。
ファイルに入れている、机の引き出しにしまってあるというような保管方法でしたら問題ありません。
- 擦れている指紋でも鑑定はできますか?
擦れていても、パソコン上で指紋画像を拡大して色の濃淡を強調するなどの画像処理を行えば鑑定可能になる場合もございます。
しかし、指紋線が見えないほど擦れていると、鑑定不能になってしまいます。