※音が出るのでご注意ください
1.誹謗文書(いやがらせ文書)の発生
女性会社員のAさんからのご依頼により、指紋鑑定を実施した事例です。
ある日、会社員のAさんは、帰宅すると見慣れない封筒が届いていることに気づきました。
差出人の記載はなく、不審に思いながら開封すると、中には「仕事をやめろ」と書かれた悪質な誹謗文書が入っていました。
突然の出来事に、Aさんは大きなショックを受けました。
「いったい誰がこんなことを…」と考えを巡らせるうち、文書の内容から、職場でうまくいっていない同僚の女性の顔が浮かんできました。
※写真はイメージです。
2.上司への相談
犯人の心当たりはあるものの、相手は同じ職場の同僚です。
確証がないまま問い詰めてしまえば、職場の人間関係に波風を立ててしまうかもしれません。
もし、自分の勘違いだった場合、関係はさらに悪化してしまいます。
かといって、もし本当に同僚が犯人だったとしても、素直に認めてくれるとも限りません。
深く悩んだAさんは、意を決して上司に相談しました。
上司は親身に話を聞いてくれましたが、「確たる証拠がないのに、同僚を犯人扱いすることはできない」という判断でした。
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3.指紋鑑定の発見
上司に相談しても具体的な解決策は見つからず、Aさんは一旦、誹謗文書の件を諦め、日々の業務に集中しようと努めました。
しかし、どうしても同僚がやったのかどうかという疑念が拭いきれず、悶々とした日々を送っていました。
そんな中、Aさんは何とか解決策がないかと、模索したところ弊社のホームページに辿り着きました。
そこで「指紋鑑定」という方法を知り、「これなら犯人を特定できるかもしれない」と、電話をかけてこられました。
※写真はイメージです。
4.鑑定依頼
お電話でAさんから詳しく事情を伺い、まずは誹謗文書から指紋が採取可能かどうかを確認するため、現物を送っていただくことにしました。
誹謗文書はAさんも触れているため、採取される指紋の中にはAさんのものも含まれていると考えられます。
そのため、Aさんご自身の指紋を紙に押捺し、送っていただきました。
※写真はイメージです。
5.指紋の確保
早速、お預かりした誹謗文書から指紋の検出作業を行ったところ、16個の指紋が採取できました。
これらの指紋とAさんの指紋を照合した結果、9個がAさんの指紋と一致したため、これらを除外しました。
残った7個の指紋こそが、誹謗文書を送付した人物の指紋です。この時点での結果を、Aさんに電話でご報告したところ、一安心しているご様子でした。
次に、残った7個の指紋と疑わしい同僚の女性の指紋を照合する必要があります。
そこでAさんに、同僚の女性が触れた可能性のある物を確保できるかどうか尋ねたところ、「紙の書類であれば入手できる」とのことでした。
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6.対照指紋の確保と照合
7.鑑定書の作成
鑑定書を受け取ったAさんから、再びお電話をいただきました。その声は安心感に満ちており、「この事実を上司に伝え、今後の対応について相談にのってもらう」とおっしゃっていました。