〇足跡から分かること
ニュースなどで「犯人と思われる足跡が発見され~」「男性のものと思われる足跡が~」など、足跡に関することが報道されているのを時々見かけます。
事件現場などでは必ず人がいた痕跡が残るものですが、足跡からどんなことが分かるかご存知でしょうか?
まず、足跡の数や種類などから現場に何人の人がいたのか、その足跡の動きや向きから侵入経路や犯行状況、逃走経路などが分かります。これらは犯行に関する手がかりとなります。
犯人自身については、靴底の形から靴の種類やメーカーなどが分かります。靴の種類などが分かれば靴の販売ルートから犯人を絞ることも可能です。
他にも、足跡の大きさや歩幅などから犯人の身長や性別なども分かります。身長は高いのに足はとても小さいなんて人はあまり見かけません。身長が高ければ自然と足も大きくなります。そのため、大体の身長の目星をつけることができるのです。
自分のサイズに合わない靴を履いたり、男性が女性物の靴を履いてごまかそうとしても、科学的に分析をすれば本当の身長や性別が分かるそうです。すごいですよね。
また、足跡から職業を推測することもできます。
とび職などの足場を使って作業をする人はかかとが擦り減ることが少なく、土踏まずが擦り減っていることが多いため、普通の足跡よりも土踏まずの跡が小さいことがあるそうです。
また、足先が外側を向いている足跡(いわゆるがに股)は交通機関の乗務員やバレエ選手など、がに股でいる時間が長い人に多く見られ、足をよく使う職業だとその分、クセが出やすいみたいです。
他にも、剣道などを長年続けていると、すり足が身についているため足跡も特徴的になるのだとか。
足跡から職業まで分かるなんて驚きですよね。
〇足跡の種類
足跡とは、人間や動物が歩いたあとに残る足の形のことを言います。
普段は生活している中で足跡を見かけることもそんなになく、足跡について気にすることは少ないかもしれません。
そんな足跡ですが、実は種類があることを知っていますか? 足跡には2つの種類があります。
一つは雪の上や水を吸った泥、砂、土などの柔らかい場所に足を乗せたときにその形にくぼむものです。
これを立体足跡といい、足を乗せる場所が柔らかければはっきりとした足跡が、荒い土壌の場合はおおざっぱな足跡が残ります。
もう一つは木や石などの固い素材の上を歩いたとき、靴底の土などの跡が残るものです。これを平面足跡といいます。
どちらの足跡が残っているかによっても足跡鑑定の方法が変わってくることもあります。
山や海などの自然が多いところでは立体足跡が、街中では平面足跡を見かける機会が多そうな気がしますね。色んな地域によっても履き物が違うので、見かける足跡に違いがあるのかも?そう考えると足跡も面白いですね。