〇縄文土器と指紋研究
指紋鑑定の有用性が世界で認められ、犯罪捜査では欠かせない存在となっていますが、その指紋の個人識別の研究に、日本の縄文土器が一役買っていたのを知っていますか?
1874年、宣教師として来日したイギリスのヘンリー・フォールズ氏。彼は医師として築地病院で働きながら、視覚障害のある方の学校を建てたり遺跡埋蔵地の発掘に参加したりと価値のある様々な活動をしていました。
日本の拇印に興味を持っていた彼は、大森貝塚の発掘に参加したときに縄文土器に付いていた指紋から古代人の指紋にも関心を持ち、指紋の研究を始めました。
数千セットの指紋を集めて検証を行い、指紋への理解を深めていったそうです。
研究の結果、指紋が同じ人は一人としていないこと、子供が成長して大人になっても形が変わることがないことなどを確かめ、その研究成果を科学誌「ネイチャー」に投稿、指紋の重要性を世界が知ることとなりました。
〇指紋研究から得られたこと
弊社のホームページでも紹介していますが、指紋は「終生不変」で「万人不同」です。
人は生まれてから成長と共に変化していきますが、紋は一生変わりません。
そして、同じ指紋の人は誰一人としていません。一卵性双生児でさえ指紋は違うそうです。
さらに、指1本1本もすべて指紋は違います。
そして、指紋鑑定は「終生不変」と「万人不同」の特性があるからこそ個人を特定する際に重要な役割を果たし、さらに鑑定人の根気の中から見つけ出される真実があるということがよく分かりました。