11月20日朝、アフリカ西部マリの首都バコマ市内の高級ホテルに武装集団が押し入り、宿泊客140人と従業員約30人が人質になった。治安部隊の突入で人質27人が死亡し、犯人は10人のうち2人が射殺され、8人は逃走した。この報道記事の中に、友好国のフランス政府が「特殊部隊40人と鑑識10人をマリに派遣すると発表した。」(2015.11.21朝日新聞)とあった。
ここで注目されるのは、「鑑識10人」という鑑識専務員集団が証拠収集に乗り出していることを具体的に発表したことである。過去の事例に照らすと、証拠収集は隠密理に進められのが常であるので、捜査員の情報は公にはしない。では、正面切って発表する目的は何か!それは、フランス政府が鑑識を10人も派遣する事実を公表することでテロ集団に対してプレッシャーを与えていると思われる。
次に、鑑識専務員の活動は、事件現場ばかりではなく、アジトから押収された武器類の指紋検出も行われ、誰が関与しているかの解明作業が続いていると思われる。そして、各現場から収集した証拠は、フランスの捜査機関に集められ、事件の首謀者・共犯者を把握し、テロ組織の壊滅を目指しているのだろう。