鑑定事例

スーパーの総菜に消しゴム混入事案

※音が出るのでご注意ください

【1.惣菜から消しゴムの発見】

ある日、とあるスーパーマーケットのサービスカウンターへお客様から苦情がありました。その内容は、「惣菜売り場のポテトサラダに消しゴムが入っている」というものでした。 それを聞いた店員は、急いで惣菜コーナーへ行って確認すると、確かに1つのポテトサラダに消しゴムが混入されていました。 因みに、このポテトサラダは、店内で調理されたものでした。

 

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【2.社内会議】

この事態を深刻に受け止めた店側は、緊急対策会議を開き、状況確認と今後の対応策を検討しました。 まず、問題のポテトサラダの状態を見ると、ラップが破かれた形跡がないので、お客様が消しゴムを入れたとは考えにくい。 そうなると社内の誰かによって混入された可能性が高い。 今後、店の信用問題に発展するおそれもあるため、一刻も早く犯人を特定しなければならないと考えました。 そこで、ポテトサラダから指紋を検出して犯人を特定することとなりました。 また、従業員から、会社に不満を抱いている人物がいるという情報があり、その人物が疑わしいとの事でした。

 

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【3.鑑定の依頼】

スーパーマーケットの社長様からお電話をいただき、鑑定の依頼を受けました。しかし、一つだけ心配な事がありました。 疑わしい人物がいるとの事でしたが、その人物が、ポテトサラダの製造を担当しているのであれば、たとえ指紋が採れたとしても日常的に触る機会があるので、犯人と特定できないことです。 このことを社長様にお話しすると、その人物は、惣菜担当ではなく、経理の社員なので、ポテトサラダに触る理由がないとのことでした。 これで、問題はクリアされ、指紋鑑定にとりかかりました。

 

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【4.指紋の検出・照合】

早速、問題の消しゴム、ポテトサラダの発泡トレイ、ラップから指紋が検出されました。 その結果、ラップの内側から指紋が複数採取されました。 次に疑わしい人物が作成した書類や使用したクリアファイルなどから指紋を検出してラップの指紋を照合すると、一致する指紋でした。 やはり犯人はこの人物だったのです。

 

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【5.事件の解決へ】

指紋が一致したことを社長様に伝えると、犯人が特定できて安心した気持ちと、社内にこのような嫌がらせをする人物がいる事実に悲しんでいる気持ちがあると言っておられました。 その後、犯人を呼び出し、二人だけで話し合いをすると、その方が自主退職することで話は落ち着いたそうです。

 

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