2015.08.25 鑑定人の日常

拇印の効力について

※写真はイメージです

 

指先に朱肉をつけて、指紋が残るよう押したものを「拇印」といいます。印鑑を持ち合わせていない時に、捺印の代用として行うことが多いですが、この拇印には本人を証明するものとして高い効力があります。

拇印の効力とは

不動産取引や売買契約を行う際、契約書には承認の証として署名や捺印を行います。しかし、印鑑の代わりに拇印を押した場合、契約書の効力はどうなるかご存じでしょうか。裁判所の判例によると、拇印で作成した契約書は有効で、なんと実印と同じ効力があるのです。

本来、不動産取引や売買契約を行う際、本人の同意がなければ契約は成り立ちませんし、本人の意思に基づく証明が残されていない場合は有効と認められません。一方、拇印が押されている場合は、本人の意思に基づいて押したものと認められます。むしろ、信頼度が高まり、本人を証明するものとしての効力も強くなります。

指紋鑑定の確実性

なぜ、信頼度が高まるのか?それは、印鑑と比べて拇印には2つの効果があるからです。

1、他人に持ち出される心配がない

実印を家のタンスに閉まっていたら、家族に持ち出されて知らない間に契約をされてしまったなんて事はないですか?「自分の家族に限ってそんな事はない」と思うかもしれませんが、携帯電話の契約や新聞の契約など、比較的日常的な契約は本人の了承を取らずに実印を使ってしまう、なんて事が多いようです。
指紋ならば他人の指を勝手に持ち出すわけにはいかないので、安心ですね。やはり、実印を勝手使うのは家族と言えどもやってはいけませんね。

 

2、偽造される心配が少ない

高性能な機会が安く手に入る今の時代に、実印の偽造は簡単にできてしまいます。皆様が思っているよりも実印の偽造件数は多いです。
それに比べて指紋は偽造できない事はないですが、専門的な知識・技術・道具を必要とするので、実印の偽造に比べるとはるかにハードルが高いです。

 

このように、契約書に指紋を残すことで、本人が間違いなく押したものだと確実性が高くなります。押印する際は是非、拇印をおすすめします!